作者:Shea Ernshaw
Publisher : Atria Books
刊行日:December 7, 2021
Hardcover : 368 pages
ISBN-10 : 1982164808
ISBN-13 : 978-1982164805
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさ:7
ジャンル:心理スリラー、文芸小説
キーワード、テーマ:失跡、カルト、心理操作、洗脳、集団心理、超常現象
Travisには、望まない特殊な才能がある。それは、物に触れるだけでその持ち主の過去が見えてしまうことだ。その特殊な能力は、行方不明の人間を探し当てることには役立つが、知りたくない他人の秘密を知ることになるので人間関係を持つことができない。孤独に生きている彼は、過去の友人からのたっての依頼で、ある日こつ然と姿を消した有名な児童書作家を探す仕事を引き受ける。
若い女性作家のMaggieが書く暗くて残酷な物語の舞台である架空の場所が実際にあると信じて探索する熱狂的なファンは途絶えることがない。そのために遭難者も出るほどだった。そのために、彼女がその世界に行ってしまったと信じる者、次の作品を売るための話題作りだと思う者がいた。Maggieが姿を消した場所に落ちていた彼女の持ち物の記憶から、Travisは深い森に入り込んでいく。
1970年代、同じ志を持つ少数の者が作った”Pastoral”という共同体は、しばしの間理想郷だった。カルト宗教のように勧誘はせず、森の奥深くに隠れていたこの共同体は、もはや存在しないはずだった。ところが、その近くに足を踏み入れたTravisは、Maggieのように姿を消してしまった…。
不気味な共同体とカルトの心理操作など、ダークでミステリアスでホラーの雰囲気もある。ダークだが最後に救いがある作品を求める人にオススメ。