作者:Clair Keegan
Publisher : Grove Press
刊行日:November 1, 2022
Hardcover : 128 pages
ISBN-10 : 080216014X
ISBN-13 : 978-0802160140
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:6
ジャンル:文芸小説、ノベラ
テーマ、キーワード:20世紀後半アイルランド、貧困、里親
20世紀後半(たぶん1980年代ごろ)のアイルランドの田舎が舞台。幼い少女が父親に連れられて見知らぬ夫婦の家を訪問した。妊娠中の母が数多い子供たちの面倒をみきれなくなったために、少女はFoster parents(里親)の世話になることになったのだが、父はその説明もせずに去っていった。
最初の夜に夜尿でベッドを濡らした少女は罰を恐れるが、その家の女性はよく乾かしていないマットレスに眠らせた自分を責めて謝る。自分の親とはまったく異なる里親たちの優しさの中で少女は成長していくが、突然に実家に戻る日がやってくる。
特に大きな事が起きるわけではないのに、哀愁、切なさ、不気味さが混じり、心を揺さぶられるパワフルなノベラ。
ページ数が少なくて読了しやすいので、少し上のレベルに挑戦したい多読者にもおすすめ。