
作者:Alex Finlay
Publisher : Minotaur Books
刊行日:May 28, 2024
Hardcover : 336 pages
ISBN-10 : 1250863791
ISBN-13 : 978-1250863799
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:7
ジャンル:サスペンス・スリラー
キーワード、テーマ:誘拐、失踪、いじめ、自殺、復讐
高校生のRyanはガールフレンドAlisonとのデートのさなかに何者かに引きずり出されて襲われ、気付いた時には車とAlisonはこつ然と消えていた。その後の地元警察の調査でガールフレンドは連続殺人犯の犠牲になったという結論に達したが、Ryanへの疑惑は消えなかった。バスケットボールのスター選手だったRyanはバスケを辞めて名字を変え、両親とともに別の場所に移住した。
それから5年後、ロー・スクール(法科大学院)の学生になったRyanは同級生たちとイタリアを旅行していた。その最中にRyanを車から引きずり出した男が接触してきた。その男によるとAlisonはまだ生きているという。だが、それを知られたら誰もが生命の危機にさらされると警告される。
ちょうど同じ頃、理不尽な事情で陸軍から除隊されたPoppyは故郷のカンザス州の小さな町で下っ端の保安官として新しい人生をスタートした。イラク戦争で父と一緒に爆破物処理にあたった戦友が町の警察署長で、Poppyにチャンスを与えてくれたのだった。
まだ仕事に慣れていないときに、5年前に姿を消したAlisonの車が湖の底から引き上げられた。その中から見つかったのはAlisonの遺体ではなく、2人の男の死体だった。FBI捜査官を名乗る女性がPoppyに近づき、警察署長は何かを隠蔽しているので秘密裏に協力するよう求めてくる。真相を見極めたいPoppyは単独で事件を調査し始めるが、兄が関わっている可能性が浮かび上がってくる…。
RyanとPoppy以外にもいくつかのPOV(Point Of View)が交互に進んでいくスリラーで、そのパズルがどうつながるのかは、ミステリやスリラーを読み慣れている読者にはわりと早いうちからわかってくる。それでも楽しめるのは、「どのように終わるのか」という謎である。
スピーディで最後まで一気に読み切れるタイプのスリラー。複雑に絡んだ謎のパズルもうまくできている。
2021年のEVERY LAST FEARがベストセラーになり、翌年2022年刊行のTHE NIGHT SHIFTもGoodreadsの読者チョイスの推薦作になったAlex Finlayは、女性のベストセラー作家が多く、しかも競争が激しいサスペンス・スリラーのジャンルですでにベテランと肩を並べる知名度になっている。
これまでの作品も読んでいるが、来月発売予定のこの本は最も完成度が高いと思った。

