渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott

エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など。 最新刊は、『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』(亜紀書房) 翻訳書には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 最新の翻訳書はレベッカ・ソルニットの『それを、真の名で呼ぶならば』(岩波書店) 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク日本語版|FINDERS 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 100 reviewer.

悲劇的な人生を送ったメアリー女王のスコットランドを歩く ー エッセイシリーズ「本を手に旅に出よう」

「スコットランドに行きたい!」と最初に思ったのは、ロンドンに住んでいた1986年ごろだ。友人のイギリス人女性が住んでいたフラット(アパートメント)の上階にスコットランド人の青年が住んでいて、友人がいつも「文化も言葉も異なるので理解しあえないことがある」とぼやいていた。確かに彼が何を言っているのかまったく理解できなかったのだが、それは私の英語力の問題だと思っていたので「ああ、そうだったのか」とほっとしたことを覚えている。言葉は通じないが、ぬいぐるみのクマさんのように穏やかな人で、こういう人を生みだした地はどういう場所で、どれくらいイギリスと文化が違うのか知りたいと思ったのだ。

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