Category: 現代文学

楽しく読めて感動する-The Curious Incident of the Dog in the Night-time

Mark Haddon2003年ヤングアダルト/現代小説 http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=1400032717&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0099450259&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 非常に有名な本なので今さら私が書く必要はないのですが、より多くの方に読んでいただきたいのであえて載せました。 15歳の自閉症の少年Christopher Booneは、数学では並外れた能力があるものの、他人の表情を読み取ったり、感情のニュアンスを理解することができない。そのうえに色に関する強迫観念もある。(本人にとっては)論理的だが融通のきかない思考回路しかできないChristopherが他人と心を通わせることは難しい。そんな彼が深夜に隣人のプードル犬が何者かに殺されているのを発見し、大好きなシャーロック・ホームズにならい、犯人を突き止めることにする。だが、犬の殺害事件を追ううちにChristopherは両親の仲が壊れていることを学び、ロンドンに住む母親と暮らすために自閉症にとっては大冒険である馴染みのない世界に足を踏み出す。ミステリーというより、Christopherという自閉症の少年の世界をリアルに、そしてユーモアを持って描いた、YAというよりも大人向けの優れた文芸小説である。 ●ここが魅力!自閉症という重いテーマを扱いながらも、ユーモアに満ちた、面白い娯楽作品です。Christopherの言動は他人からは不可解なものですが、本人にとっては非常に論理的なのです。数学好きでニュアンスが理解できない彼の思考回路は常人とかけ離れていて、それゆえにチャーミングで可笑しいのですが、面白いだけでなくChristopherや彼の父親に深い同情と愛情を覚える感動的な作品です。章が素数であったり、数学の問題が沢山出てきたり、思考を説明するイラストがあったり、読書体験そのものを楽しめる工夫がちりばめられています。 ●読みやすさ ★★★☆☆★★★と★★★★の中間で、非常に読みやすい本です。分からない単語があっても辞書を引かずに読み続けて十分理解できるでしょう。 ●アダルト度 ★☆☆☆☆「Do you mean that they were…

2004年のYA問題作-How I Live Now

先日お約束したBattle of Kids’ Bookの第一ラウンド第四マッチの審判Meg Rosoffの作品のレビューです。 現代から近未来の英国が舞台。十分な愛情を受けず拒食症になっていたニューヨーカーの15歳の少女Daisyは、娘に手を焼く父親から英国に住む亡くなった母親の姉の元に送られる。戦争の危機にさらされている英国の空港に到着してみると、迎えに来たのは14歳の従弟Edmondだった。免許のない彼の運転で夏の別荘であるファームハウスに到着した直後、叔母は戦争を回避するための会合に出席するためにノルウェイに旅立ってしまう。 叔母の留守の間Daisyは他人の心を読む能力があるEdmondと恋におちる。Daisyがそれぞれ個性がある従弟たちとおとぎ話のような田舎の農場の暮らしを楽しみ始めたときに、ついに戦争が勃発する。最初は噂にすぎなかった戦争は次第に子供たちの生活を侵食し、侵略者によってばらばらに引き裂かれたDaisyとEdmondはサバイバルのためにそれぞれの苦闘をすることになる。 従弟間の性的関係というタブーを扱ったこともあり、出版当時非常に話題になった作品。 Michael L. Printz賞受賞作 ●ここが魅力! いろいろな出来事がめまぐるしく起こるので、まったく飽きることないストーリーです。親からの愛情欠乏で心理的にダメージを受けている少女Daisyのシニカルで否定的な口調が、サバイバルのための苦闘と喪失というつらい体験で成熟してゆき、思春期のホルモンにコントロールされているような無責任なティーンの恋が本物の愛情に変わるところがこの本の読書体験に満足感を与えてくれます。 すっきりと完成された作品ではなく、それを批判する声もありますが、完成されていない雑なところがかえってDaisyのストーリーに本物らしさを与えていると思います。 ●読みやすさ ★★★☆☆…

オプラが選んだ話題の書-The Story of Edgar Sawtelle

David Wroblewski2008年6月現代文学/スリラー http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0061768065&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0061790974&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0007265026&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 オプラのブッククラブについては以前にもお話ししましたので繰り返しませんが、これはもっとも最近のオプラのチョイスで、長期にわたってニューヨークタイムズ紙ベストセラーを続けていました。意固地に避けてきたのですが、13年ぶりに図書館のカードを更新して振り向いたところ目に入ったのがこの本。「これも運命か」と思って借りてきました。 Edgar Sawtelleの祖父はウィスコンシンの田舎で独自の信念に基づいて犬を選択し、人間への思いやり深さで知られるSawtelle犬という血統を作り上げた。Edgarは聴覚は正常なのに言葉を発することができず、手話で両親や犬に意思を伝えるようになった。家業を継いだ父とトレーニング担当の母に愛されて平和に暮らしてきたが、父の弟Claudeが帰省してから突然静かな平和が崩壊し始める。父が急死し、精神的にも肉体的にも脆弱になった2人の生活にClaudeが入り込む。 EdgarはClaudeが父の死に関わっていることを疑うが、それを暴露するための計画が失敗して悲劇を生み、自分に忠誠なSawtelle犬3匹とともに逃亡者になる。 これ以上詳細を説明するとネタばれになるのでやめるが、70年代のアメリカを舞台にしているにもかかわらず、ロシアの文豪の作品やハムレットを連想させる本である。時折非常に優れた箇所があり、心を奪われるようなディテールもある。特にハチ公に関わる謎など、作者が長年かけてSawtelle犬や物語の想定をしたことがうかがわれる。この架空の血統犬にこめた作者の思い入れは感慨深い。 文章表現などすばらしい部分が多いにもかかわらず賞賛できない理由のひとつは、登場人物に深さがなく魅力を感じないことだ。犬の性格描写のほうが優れていて感情移入しやすい。だが、もっと深刻な問題は、結末を含めて数々の出来事の必然性を納得させてもらえなかったことである。超大作になる要素が揃っているのに、感動よりもフラストレーションがたまった作品である。 追記(4/15) 読み直して感じたのは、題名はThe Story of…

話題の現代文学-Lowboy

John Wray 2009年3月 純文学/現代文学 僕が生まれてきたのには理由があるはずだ-胸に焼きつく統合失調症の少年の叫び http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0374194165&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=1847671519&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 妄想型統合失調症に罹患している16歳の少年Willは、低い場所(low)にある地下鉄が好きだからLowboyと呼ばれている。1年半前にガールフレンドのEmilyを地下鉄の線路に突き落として精神病院に送られたが、自分には地球の温暖化を止める使命があると信じ、地球を滅亡から救うために服薬をやめ、病院を抜け出して地下鉄に潜伏する。ニューヨーク市警察の行方不明者捜索の担当者Ali Lateefは、オーストリア生まれのWillの母Yda(WillはVioletと呼ぶ)から得る情報を参考にWillの行方を追う。だが、彼はWillを追うことよりもVioletとWillの謎解きに熱中しているようだ。いっぽう、心理的な問題と家族問題を抱えているらしいEmilyは、統合失調症ゆえにWillに惹かれているが、ティーンゆえに深い理解をしているわけではない。Willに誘われて衝動的に一緒にNY市の地下に広がる闇の世界を逃亡することにする。 妄想があるWillの目からは人が常に姿を変えるが、Violet、Ali、Emily、精神科医など脇役の言動も普通ではない。正直言ってこれら脇役には苛立ちを覚えたが、妄想と現実が揺れ動くWillの世界は全てブリリアントとしか言いようがない卓越した表現である。ずっと昔に実習で妄想型統合失調症の患者に接したことを思い出す。ことに彼の胸いっぱいにあふれる愛とヒロイズムは、何度読みなおしても、リアルで、美しくて、悲しい。ブラックな笑いを誘う場面はいくつもあり、ドライな文章でメロドラマチックなところはまったくないのだが、全体を通じてWillが登場するすべての箇所が泣きたいほど切ない。天使のように美しく創造されたWillの、美しいが壊れたマインドとマニアックなヒロイズムの不条理。彼の存在が許されない世界の無情が悲しい。 I thought there was a…

優れたストーリーテラー-Jodi Picoult

Jodi Picoultは、好きというよりもストーリーテラーとしての力量を尊敬している作家です。毎年のように新刊を上梓する多作にもかかわらず、社会的に異論の多い重いテーマを取り上げ、綿密な取材をしたうえで、「あなたなら、どうする?」と問いかける作品に仕上げます。Picoultのお得意は、時事、医療、法律を織り込んだ心理スリラーです。登場人物が多いので混乱しやすく、専門用語も頻発します。慣れれば読みやすい作家ですが、英語に慣れている必要はあります。読みやすさのレベルは★★☆☆☆です。 最近発売された「Handle With Care」はすぐさまニューヨークタイムズ紙の1位に踊り出ました。それだけファンが多いということでしょう。あまりにも作品数が多いので、Jodi Picoultを読んだことがない方はどれを手に取ればよいか迷うのではないかと思います。それぞれの書評は後日加えますが、とりあえず以下は私が個人的におすすめする順です。 1.My Sister’s Keeper http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0743454537&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0743454537&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 遺伝子操作や臓器移植などに関する生命倫理がテーマ。13歳のAnnaは、稀なタイプの白血病に罹患した姉を救うために、遺伝子操作(人工授精の受精卵で遺伝子が合致したもののみを着床させる方法)で生まれた。これまですでに何度もドナーの役割を果たしてきたが、ついに姉に腎臓提供をすることを求められる。子供を救うために新たな生命を生み出すことは倫理に反するのか?ドナーとして生まれた妹に拒否する権利はあるのか?兄弟や姉妹が難病にかかっているときに、ほかの子供たちが受ける心理的なトラウマとは?登場人物が多いにもかかわらず、それぞれの心理や理念が鮮やかに描かれている。読者が自分の信念を自問せずにはいられなくなる重い作品である。誰も予測できない結末には、しばし呆然とするだろう。 2. Nineteen Minutes…

愛と友情をやり直すための輪廻転生-The Hundred Secret Senses

Amy Tan1995現代文学/純文学/戦争・歴史(中国)/移民 悲劇と喜劇を見事に融和させた現代のクラシック http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0375701524&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=080411109X&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 Oliviaはアメリカで白人の母親と中国人の父親との間に生まれたが、実は父には中国に残してきた別の娘がいた。父の死後母がアメリカに呼び寄せた異母姉のKwanは無条件の愛をOliviaに与えるが、Oliviaのほうは妙な姉をうっとうしく思う。ことにOliviaが怯えたのはKwanの幽霊を見る能力で、それを母親に打ち明けたためにKwanはしばらく精神病院に送られてしまう。Kwanへの罪悪感や母に十分愛されなかったトラウマからか、成長したOliviaには自信にかけるところがあり、それが夫のSimonとの関係にも悪影響を与えている。離婚の準備段階として別居をしているときに、Olivia とSimon,そしてKwanの3人が一緒に中国を訪問する機会が訪れる。Kwanの故郷で、彼女はOliviaに3人が前世で深く繋がっていたことを語り始める。あれほどKwanがOliviaとSimonの仲を保とうとしたのには、戦争のために犠牲になった前世での悲恋があったからだった。 日本人には馴染みのある「陰と陽」や「輪廻転生」の観念だが、アメリカに住みながらも究極の中国人オバサンを貫くKwanの説は解釈がユニークで、しかも独特のユーモアがあり、読者はKwan教に改宗したくなるかもしれない。主人公のOliviaは、ぐじぐじ悩んでばかりで自分から状況を改善しようとしないし、自己中心的だし、人間が小さい。Simonにも十分欠陥はある。けれども、それが普通の人間というものだろう。前世でできなかったことをやり遂げるために生まれ変わるとしたら、多少の問題があっても、「なんとか頑張ろう」と勇気を出して努力するようになるだろう。そんなことを考えさせてくれる本である。 ●ここが魅力! 私はアジア系の作家にはあまり興味を抱けないのですが、なぜかAmy Tanだけは全作読んでいます。私が一番好きなAmy Tanの作品は、映画化された有名な「Joy Luck Club」ではなく、このThe Hundred…

滑稽で哀しい愛の方程式-On The Nature of Human Romantic Interaction

Karl Iagnemma2003年純文学/短編集 http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=B001QCXBWU&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0385335946&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 作者のKarl Iagnemmaは、大学で機械工学を学び、マサチューセッツ工科大学の大学院でロボット工学を研究しながら短編を出版してきた「変り種」です。この短編集のタイトルになっている「On The Nature of Human Romantic Interaction」はParis Review Discovery Prize…

幻影の書-The Book of Illusions

著者:Paul Auster出版日:2002年9月純文学/現代文学 異才オースター渾身の大作 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0312421818&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4105217127&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 ヴァモントに住んでいる大学教授のZimmerは家族を飛行機事故で失ってから自己憐憫とアルコールに浸る生活を送っていた。しかし、ある夜無声映画時代のマイナーな喜劇俳優Hector Mannのフィルムの一部をテレビで見ているうちに忘れていた笑いを取り戻す。1929年以降姿を消したMannに興味を抱き、世界中を旅して彼のフィルムについて調査したZimmerは本を出版する。すると、ニューメキシコからHectorの妻だという女性からの手紙が届く。すでに死んだと思われていたHectorがまだ生きていて、Zimmerに会いたがっているというのだ。信じるべきかどうか迷っているときにMann夫妻を知っているという女性が現れ、Hectorが死に瀕しており、彼の死後は撮りためたフィルムが処分されることを伝える。人生の悲劇と喜劇、現実と幻影がたくみに織りこまれ、ストーリーテラーの腕前で偶然の重なりと幾重にも重ねられたストーリーをリアルに作り上げている。 これまでの自分の作品を集めて書き直しただけ、という批判もあるが、これまでの仕事を集大成する渾身の作、という見方のほうが強いようである。 ●ここが魅力!(私はオースターのファンではないので、熱狂的な書評を書けないのをお詫びしますが)、なんといってもストーリーテラーとしての才能がオースターの魅力でしょう。平均的な才能の作家であればとうてい処理できないような偶然の積み重なりを、リアルに読ませてくれます。現代文学の作家としては読みやすい簡潔な文体も魅力です。 ●読みやすさ ★★☆☆☆読みやすい文体ですが、状況をつかめるまでちょっと取り付きにくさを感じるかもしれません。 The Book of Illusions特別プレゼント!The Book…