冒険、アクション、友情、恋、を丸ごと楽しめる青春SF – Leviathan三部作

Scott Westerfeld
ヤングアダルト/SF/冒険・アクション/青春小説

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パラレルワールドでの第一次世界大戦が舞台のSF三部作。

Leviathan三部作では、欧州の国々はダーウィンの発見から遺伝子操作で生物武器を生み出した英国を中心とする「Darwinist」と歩くロボットタンカーのような機械技術に優れたドイツを中心とする 「Clanker 」の二大勢力に分かれ、緊張が続いていた。


オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承候補フランツ・フェルディナンド大公(Archduke Franz Ferdinand )は、ボヘミアの伯爵家出身でテシェン公家の女官だったゾフィーと恋におちるが、彼女の身分が低すぎると皇室から大反対される。それでも2人の意志が強いために、ゾフィー(本書では英語読みでソフィーSophie)が皇族の特権を放棄し、将来生まれた子どもには皇位を継がせないという条件で結婚を認めた(この部分だけは史実と同じ)。

欧州制覇のために戦争に突入したいドイツは、 1914年6月28日、 平和主義者のフェルディナンド大公と妻のゾフィーを暗殺し(いわゆる「サラエボ事件」だが、原因や状況などは史実とは異なる)、彼の一人息子で14歳のアレクサンダー(Aleksandar、彼の存在は創作)の暗殺も狙う。Alekが皇位を継承できるようになるローマ法王からの手紙を持つのは、誰も知らない秘密だった。Alekは、その手紙とともに、父の親友Volger伯爵と、忠実な部下たちの援助でStormwalkerという2本足の戦闘車で脱出し、逃亡の身となる。

いっぽうの英国では、遺伝子操作で生み出した新生物が武器として使用されていた。空を飛ぶことができる巨大な生物を使う英国海軍に志願したDylan Sharpは、実はDerynという名の少女だった。闘いが好きなわけではなく、女性が知識を活かし、空を飛ぶ機会を得るためには、男として海軍兵学校の士官候補(midshipman, middy)になるしかなかった。勇敢で機智もあるDerynは、 偶然の重なりでリバイアサン(Leviathan)という鯨に似た空飛ぶ生物飛行機で活躍するようになる。

ダーウィンの孫娘で生物学者のDr.Barlowが企てている極秘使命でオスマン帝国(現在のトルコ)に向かう途中、Leviathanはドイツ軍に撃ち落とされて、中立国であるスイスの山中で遭難する。近くに隠れていたAlekは、父の部下たちの猛反対にもかかわらず援助し、そのおかげでLeviathanにつかまってしまう。Alekは、救助してやったのに恩を仇で返したDylanに対して憤りを覚えていたが、2人は次第に強い友情と信頼を抱くようになる。

****これ以降は、第二部Behemothのあらすじ.Leviathanを読んでいない方は要注意****

オスマン帝国は中立国なので遺伝子操作の生物と機械の両方を使っていたが、ドイツに操られるサルタンのためにドイツ軍の勢力が広まっていた。Alekは、自分の両親の死がきっかけで始まった戦争を終わらせることが自分の使命だと信じるようになる。Volger伯爵はAlekに皇位を継がせるために逃亡させるが、Alekは、戦争を終わらせるためにサルタンを覆す革命軍に協力する。

いっぽう、Leviathanで有能さを発揮するDylanは、危険な極秘任務を命じられる。

●ここが魅力!

Scott Westerfeldは Uglies シリーズで有名ですが、一巻だけ読んで私の趣味に合わないので無視していた作家でした。ですが、2年前に献本されて読んだLeviathanは、予想に反して面白かったので、第二部も読んでみようと思いました。

一部は「まあまあ面白い」程度だったのですが、二部の「Behemoth」で、はまりこみ、三部の「Goliath」は読み終えるのが惜しかったくらい気に入りました。

一部よりも二部、三部が良くなる三部作は珍しいのですが、新大学生の娘に「最初からひとつの作品として書いて、それを3つに分けたのよ。出版日が近すぎるでしょ」と指摘されました。繋がりがスムーズですから、たぶんそうなのだと思います。

この三部作の最大の魅力は、16歳の少年のふりをしている14歳の少女、Deryn(Dylan)のキャラクターです。男装の女子というのは、これまでいくつも書かれてきましたが、Deryn=Dylanはちょっと違います。他の士官候補生たちより度胸があって、頭の回転が良くて、現実主義者で、食べ物に目がなくて、スコットランド人の男のように口が悪くて、ユーモアのセンスがあり、クールで「かっこいい!」のです。男性作家のせいなのかと思いますが、読者が男性でも女性でも、自己投影したくなる女性キャラです。女性が読んでも「好かんキャラばっかりだな」と感じるTwilightシリーズとは、まったく逆です。

次の魅力は、DylanとAlekの友情です。
友情が恋愛に変わることに異論がある読者もたまにはいるでしょうが、固い友情が前提の恋って、ほんとうはいろんな人が憧れているものなのじゃないでしょうか?

そしてもちろん、冒険とアクションもスピーディで飽きさせません。

Keith Thompsonの、癖があるイラストも素敵です(日本の海軍のKappaがあまりカッパに見えなかったのは残念ですが)。
大学に行っている娘が発売と同時に読みたがったので、彼女のハードカバーを送り、私はKindleで買い、イラストを楽しむためにiPadで読みました。

●読みやすさ やや簡単

米国の児童書では、ほんとうのswearing(罵り言葉)を書いてはならないことになっているので、作家は「これはswearingなのだな」と分かる創作語をよく使います。特にファンタジーやSFでは、それが自由にできます。
Derynが、「男らしく」使っている、"Barking Spiders!"といった表現もそういったものです。
また、ドイツ語が語源のDummkopfs(stupid)という表現もそうですが、禁じられた言葉を使わずして、口が悪いことで有名な英国海軍の雰囲気を出すようにしています。
それ以外にも、馴染みのない表現が出て来たら、創作語の可能性があります。

●おすすめの年齢層

ロマンスがあるといっても、キス程度です。しかも、あっさりしたものです。小学校高学年(の男の子は「うえ〜っ」と嫌がるかもしれませんが)、読んでも大丈夫です。

大人でも十分楽しめます。特に、疲れているときの気分転換にぴったり。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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