F.スコット・フィッツジェラルドや『グレート・ギャツビー(The Great Gatsby)』に関する本は数え切れないほどある。だから、もう必要ないと思っている人もいるだろうが、来年1月発売のこの新刊は、これまで彼らのことを良く知らなかった人や、学術的な分析には興味がない人など、これまで以上に広い読者層を魅了しそうだ。
死と生の間に閉じ込められて彷徨っていたグリム兄弟の兄Jacobの魂は、彼の声が聞こえるシャイで孤独な少年Jeremy Johnson Johnsonと巡り合い、ぴったりと付き添うようになる。無責任な母が去ってから引きこもりになった父の面倒をみているJeremyは、祖父から引き継いだ書店も守ろうとするが、高校生の身分ではそれもままならない。Jacobの幽霊は少年の将来を案じて勉強を促し、ときに援助しようとするが、自分の決断を重視するJeremyはわざと幽霊の声を無視することがある。