2010年5月6日の株価急落(Flash Crash、フラッシュ・クラッシュ)の直後、一躍注目されたのがHFT(High Frequency Trading、ハイフリークエンシートレーディング、超高速・高頻度取引)だった。HFTは高速処理ができるコンピュータを使ってミリセカンドとかマイクロセカンドといった想像を絶する高速で取引するもので、株式が乱高下する原因になっていると言われていた。
だが、マイケル・ルイスの新作『Flash Boys』が発売され、CBSの60 Minutes,Daily Show with Jon Stewart, Charlie Roseなどのテレビ番組に出演するようになって状況はガラリと変わった。ルイスには難しい経済や数字の話題をとてもわかりやすく説明する天賦の才能があるから、「HFTってそういうものだったのか!もっと知りたい」と素人まで興味を抱いたのだ。