幽霊が住むホテルでのロマンスとミステリが交じるドタバタ劇。The Hotel Nantucket

作者:Elin Hilderbrand
Publisher ‏ : ‎ Little, Brown and Company
刊行日:June 14, 2022
Hardcover ‏ : ‎ 416 pages
ISBN-10 ‏ : ‎ 0316258679
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0316258678
適性年齢:一般(PG15)
読みやすさ:6
ジャンル:chick-lit(女性小説)、ミステリ
テーマ、キーワード:Beach Read、ナンタケット島、リゾートホテル、幽霊

シェフのボーイフレンドと一緒にナンタケット島で人気レストランを作り上げ、一緒に経営してきたLizbetだが、ボーイフレンドの浮気で積み上げてきたものをすべて失う。前向きに人生の方向転換をする必要を感じたLizbetは、新規スタートするHotel Nantucketの総支配人のポジションに応募して就職に成功した。だが、前途は多難である。そもそもこのホテルは以前から幽霊が出るという噂があり、不運がつきまとってきた。そのために誰もビジネスを成功させることができず朽ちるがままになっていた物件なのだ。新しいオーナーはロンドン在住の富豪で現地のことはまったく知らない。「2人の女性を印象づけるために買った」と言い、その一人はインスタグラムでホテルの評価をする覆面インフルエンサーだ。彼女がこれまで与えたことがない最高評価を得るのが目標であり、それを成し遂げないとLizbetの地位は保証されない。もうひとりの女性は謎のままだ。

住民が少ないナンタケット島で優秀なスタッフを得るのは至難の業である。人気レストランを作り上げた腕前でLizbetは困難をいくつも切り抜けていくが、ホテルには1922年の火災で命を失った19歳の女中の幽霊が住んでいて、悪さを繰り返していた……。

作者のElin Hilderbrandは、1993年からナンタケット島に住み着いている人気作家で「beach read(夏にビーチで読む類の本)」の代表的な作家であることから「Queen of Summer(夏の女王)」と呼ばれている。過去10年以上毎年最低1冊は本を出す多作であり、しかもそれが全米トップのベストセラーになる。それについて、Findersに記事を書いたので、詳しくはそちらをお読みいただきたい。

ファンサービスで知られるヒルダーブランド。 取材だと言うと、ポーズしてくれて、後で質問があれば、とメールアドレスを本に直に書き込んでくれた。

 

 

彼女の本の特徴は、「ナンタケット島」が舞台で、もう若くはない女性の恋愛が描かれていることだ。ナンタケット島に実際にあるホテルやレストランがモデルになっていたり、そのままの名前で登場したりするので、読者はそれらの場所を想像してこの島に住んでいるインサイダーの気分を味わえる。

本書のタイトルThe Hotel Nantucketのモデルはthe Nantucket Hotel。オーナーや総支配人はもちろん同じではないが、作者はここでファンサービスのイベントをやったりしていて、島の経済に貢献している。

夏の間は1泊20万円ほどにもなるNantucket Hotel

ハードカバーの最後にはHilderbrandが「The Blue Book」と呼ぶナンタケット島のホテルやレストランなどの情報が載っている。彼女が好きなレストランと私が好きなレストランは異なるので、そこだけはまあ半分くらい信じてください、といったところ。

軽く気晴らしでナンタケット島に住んでいる気分を味わいたい方におすすめ。

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