Liane Moriartyのファンを狙っているけれど、そこまで達していない心理サスペンス The Perfect Mother

作者:Aimee Molloy
ハードカバー: 336ページ
出版社: Harper
ISBN-13: 978-0062696793
発売日: 2018/5/1
適正年齢:PG15+(出産、性に関する表現あり)
難易度:中級+〜上級(文章そのものはシンプルだけれど、日本の高校英語では状況が理解しにくいかもしれない)
ジャンル:心理スリラー
テーマ/キーワード:ニューヨーク、新米の母親、母親グループ、子供の誘拐、過去の秘密

「May Mothers」は、ニューヨークのブルックリン周辺で同じ月に出産した新米の母親たちが作った互助グループだった。彼女たちは、ニュースレターで情報を共有し、週に2回プロスペクト公園に集まって大人同士のおしゃべりを楽しむ。

あるとき、グループのひとりが赤ちゃん抜きでバーに行くことを提案した。引きこもりがちなシングルマザーのウィニーを励ますのが主目的だった。だが、ウィニーが初めて使ったベビーシッターが居眠りをしている最中に生後6週の赤ん坊が姿を消した。

グループの仲間である母親たちが知らなかったのは、ウィニーがかつて有名な女優だったことだ。ウィニーに親しみを覚えていた母親やバーに誘った母親は、ウィニーに疑いをかけている様子の警察に信頼を失い、自分たちで調査しようとする。だが、それぞれの触れられたくない過去までが浮かび上がってくる……。

誘拐された赤ん坊の行方や、Who Done It?的な部分も重要だが、それよりも新米の母親たちの心境や、母親同士の交流、「母」というタイトルに隠された個人の女性としての姿が出てくるところがこの小説の面白さである。その点では、Liane MoriartyのBig Little LiesThe Husband’s Secretに似たところがある。

けれども、残念なのは、ストーリーテリングの腕前で、Moriartyのレベルに達していないところだ。
それぞれの人格に今ひとつ説得力がないのである。だから、さほど入り込めない。

そこがとても残念だったが、経験を積むことでいつかMoriartyのような作家になるかもしれない。

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