Category: 本と出版に関する裏ばなし・雑談
アメリカの若者のファン心理とメディアでのLGBTQロマンス
私が小学生から本を選んであげていた娘やその友人たちが、今年の春大学を卒業する。 私の娘がハリー・ポッターの第一巻に出会ったのは幼稚園のときで、高校生の14歳のときに最終巻が出た。その間、新しい巻が出るたびに、娘とその友人たちは内容についてエンドレスに語り合っていた。ハリー・ポッターは巻が進むごとにダークになっていったし、大人っぽい内容も入るようになっていた。でも、ハリーと一緒に成長した彼らにとっては、心身の成長とちょうど合致していたのである。
Share this:
新しい時代の新しいスーパー・スパイの誕生 I Am Pilgrim
著者:Terry Hayesハードカバー: 704ページ 出版社: Bantam Press(米国ではAtria)ISBN-10: 0593064941発売日: 2013/7月(米国では2014年5月)適正年齡:PG15(高校生以上。バイオレンス、拷問シーンあり)難易度:上級レベル(文章は特に難解ではない。だが、ページ数が多く、沢山のサブプロットがあって混乱するかもしれない)ジャンル:アクション・スリラー/スパイ小説キーワード:スパイ、イスラム過激派テロリスト、9/11同時テロ、生物兵器、トルコ、アフガニスタン CIAですらその存在を知らない超機密組織で働いていた諜報員の男は、静かな生活を求めて引退する。だが、マンハッタンのホテルで匿名で書いた犯罪科学の本をヒントにした殺人が起こり、彼が真の著者だと嗅ぎ当てたNYPDの刑事に説得され、捜査に協力することになる。 だが、それとは別に、世界を揺るがすような犯罪が静かに進行していた。せっかく組織を離れたというのに、男は『Pilgrim』というコードネームで大統領直属の諜報員として、単独で動くイスラム過激派テロリストSaracenを追うことになる。
Share this:
アマゾンのKindle Unlimitedとはどんなサービスか?
Amazonがまた斬新なことを始めました。 月に9.99ドルの会費を払えば登録している本を何冊でも読めるという、Kindle Unlimited(Kindle読み放題)というサービスです。 公式には昨日7月22日スタートですが、私はその2日前からフリートライアルを始めました。 始まったばかりのサービスのせいか、カスタマーサービスも準備ができていないようで、シンプルな質問に答えられない係が何人もいて、たらい回しにされました。ネットを調べると、私と同じ質問で1時間費やして結局ダメだった人もいるようです。(私は3人目にようやく正解を見つけました) 実際に何冊か読み、オーディオブックも聴いて、現時点でわかったことをご報告します(ときどき追記します)。
Share this:
Shiverのシリーズで最もストレートなYAロマンスファンタジー『Sinner』 (The Wolves of Mercy Falls #4)
著者:Maggie Stiefvater ハードカバー: 357ページ 出版社: Scholastic Press ISBN-10: 0545654572 発売日: 2014/07/01 適正年齢:PG15(高校生以上、マイルドな性的シーン、ドラッグの話題あり) 難易度:やや難しめの中級(詩的な文章で語彙も多いが、ストーリーはわかりやすい) ジャンル:ファンタジー(パラノーマル)/YA/ロマンス キーワード:werewolf(狼人間)、longing、ロック、胸焦がれるラブストーリー…
Share this:
囚われたジニーの難しい選択 『Exquisite Captive』
著者:Heather Demetriosハードカバー: 480ページ 出版社: Balzer + Bray ISBN-10: 006231856X発売日: 2014/10/7適正年齢:PG 15(高校生以上、際どい描写はないが、性的な話題あり)難易度:中級レベルジャンル:YA(ヤングアダルト)/ファンタジー/ロマンチックファンタジーキーワード:Jinni(ジーニー)、Love triangle(恋愛三角関係)、人身売買、階級制度、革命 人間界とは別にあるJinni(イスラム教の魔神)の世界には、強固な階級制度があった。だが、革命が起こり、古代の魔力を持つ支配者階級は一人を覗いて全員が殺害されてしまう。唯一生残った少女のNaliaは、地下組織に捕らえられ、奴隷として人間界に売られてしまう。 Naliaを買った主人のMalekは、政界から暗黒社会まで権力を行き渡らせている残酷な男だ。三つの願いを叶えてやればNaliaは自由になれるのだが、Malekは三つ目の願いをしようとしない。豪邸で美しいドレスを与えられていても、Naliaの身分は奴隷である。Malekに反抗すると、鉄の毒が塗られた小さな壷に何ヶ月も閉じ込められてしまう。手首についた美しい金の腕輪と壷の魔力が、NaliaをMalekに繋いでいて逃げられない。
Share this:
読者を利用するクラウドソーシング型の新しい出版スタイル – 「Sw♥♥on Reads」
アメリカではYA(ヤングアダルト)のジャンルでヒット作が続いており、近年のBEAでも大手出版社が力を入れているのが目立ちます。その中でも新しい試みが、老舗Macmillan(マクミラン)出版社の「Sw♥♥on Reads」です。 Sw♥♥on Readsは、14歳以上のティーンを対象にしたロマンス小説の部門で、マクミランの児童書部門のひとつです。そういう部門はまったく珍しくありません。けれども、Sw♥♥on Readsは、ネットを利用し、クラウドソーシングで読者に編集アシスタントをやらせて出版する本を決めるところがユニークなのです。 Sw♥♥on Readsでは、小説を出版したい作家(プロ、アマ無関係)が作品をサイトに投稿し、登録したメンバーが作品を無料で読んで評価します。そして、一定数の読者が高い評価をした作品をSw♥♥on Readsの編集者が読み、「出版に値する作品だ」と評価したら紙媒体と電子書籍の両方で出版されるという流れです。
Share this:
街と書店ーサンフランシスコ
世界のどの都市に行っても時間があるかぎり書店を訪れることにしています。書店と食材を売っている店は、その土地の人びとを反映しているから見逃せません。 けれども、アマゾンの台頭でアメリカの街からどんどん書店が消えています。書店が生き残るためには、客から「(ディスカウントがある)アマゾンではなく、書店で買いたい!」と思わせなければなりません。生き残っている書店は、どんなアイデンティティを武器にしているのでしょうか? 『Mr. Penumbra's 24-Hour Bookstore(ペナンブラ氏の24時間営業書店)』の舞台になっているサンフランシスコに行く機会があったので、まったく異なるタイプの代表的な書店を二つ訪問してみました。
Share this:
表紙のそっくりさん集合!
話題の新刊などをあれこれチェックしていたら、見たことがある表紙が目に入りました。以前本ブログでご紹介したノンフィクションの英国版のデザインかと思ってよく見たらタイトルがぜんぜん違います。 なんと、同じ写真を反転させたそっくりさんでした。 左はCareless Peopleというノンフィクションで、右はThe Wife, the Maid, and the Mistressという新刊の小説です。 ひどいのは、発売日がそれぞれ、2014年1月23日と1月28日で、たったの5日しか違わないということです。 こういうことが起きる原因は、簡単に言ってしまえばデザインの怠慢です。 著者たちはさぞかし嫌な思いをしていることでしょう。

