Month: February 2009
グラッドウェルのBlinkファンには見逃せない新刊
http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0618620117&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 Jonah LehrerのHow We Decideは、Malcolm GladwellのBlink のように、人の意志決定や決断を分析する社会心理、応用心理のノンフィクションである。ビジネスにも応用できるためにビジネス書のカテゴリーにも入るだろう。Lehrerの前書きを読むと、感情的な決断あるいは理論的な決断に偏る極端な結論を導き出さず、GladwellのBlinkよりもニュアンスがありそうだ。早速読み始めたが、個人的にはGladwellよりもおもしろい、と感じている。これは絶対に売れる、と手応えがある作品。書評は洋書ファンクラブのほうで来週あたりに(読了してまだ書いていない書評がたまっているのでごめんなさい)。
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世界に波紋を広げるビジネス書-World Wide Rave
「Dummiesシリーズ」でおなじみのWiley社の春季いちおしビジネス本 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0470395001&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 さてまずは最初に著者が私の夫だということを告白しておきますね。 でも「Dummiesシリーズ」でおなじみのWiley社の春季いちおしビジネス本だというのは嘘でも誇張でもありません。World Wide Raveというタイトルは、World Wide Wave(インターネットのwww.)と一字違い。静かな水面に小石を投げるように、ひとりが発信したメッセージ、アイディア、プロダクトがネット上で多くの人のRave(激賞)となって広がってゆくことを表現した(彼がある日と考え付いた)造語です。この本には、World Wide Rave(WWR)を引き起こすための6つのルールとこのルールに従ってマーケティングに成功した企業や個人の事例が載っています。下はそれをビジュアルに表現したビデオです。参加したのは、この本に登場するWWRの成功者と著者のブログで「私も参加させて!」と手を挙げた世界各国からのWorld Wide Ravesファンたちです。 私が個人的に特に気に入っているのは、本ブログでもご紹介した“Still Alice”の作者リサ・ジェノバさんの例です。文芸エージェントたちが徹底的に無視した本が自費出版で大ブレイクし、大手出版社から再出版されることになったいきさつがこの本に書かれています。その後日談ですが、“Still Alice”はニューヨークタイムズ紙のベストセラーに入り、日本を含め多くの国での翻訳が決まり、1月末から2月にかけてニューヨークタイムズ紙、タイムマガジン、USA…
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バレンタイン特集-米国マーケティング界で最もホットな男性は?
アメリカのWeb Marketing Therapy の女性陣が、バレンタインデーに合わせて現在マーケティング界でもっともホットな男性をノミネートしました。 ということでこれがノミネートされた男性陣なのですが、なんとわが夫もノミネートされたとのこと。(これは油断がなりませんぞ)でも競争相手が大変。自ら広報ビジネスで一番ホットな男を自称するDonny Deutsch 、Outliers のMalcolm Gladwell 、そして史上最もホットな大統領のBarack Obama (私の個人的なクラッシュ)、スマートでキュートなGuy Kawasaki !!!! まだ投票受付中というところ。でも、投票しているのはどうやら女性だけではない様子。…
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キングのUR読了
Kindleが買えないためにURが読めない日本のキングファンのみなさん、読み逃しても後悔するような作品ではありませんからご心配なく。 Kindle発表記念の作品だからかもしれませんが、あまり怖くなく、軽く読めて、ハッピーエンドです。 書評は洋書ファンクラブのほうでどうぞ。
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Kindleでしか読めないキングの新作UR
Kindleが買えないためにURが読めない日本のキングファンのみなさん、読み逃しても後悔するような作品ではありませんからご心配なく。 AmazonのStephen Kingのページ Kindle発表記念の作品だからかもしれませんが、あまり怖くなく、軽く読めて、ハッピーエンドです。この物語には、「好きな作家の作品をもっと読みたい」というファン心理が反映しています。それをキングがよくわかっているのは面白いところです。私が個人的に吹き出したのはKindleを読んでいる主人公とそれに気づいたウエイトレスの会話です。 「それ、Kindleでしょう?」ウエイトレスが尋ねた。「私もクリスマスにもらったんだけれど、とっても気に入ってるわ。Jodi Picoult(作品数が多いので有名)の作品はもうほとんど読みつくしちゃった」「全部ってことはないと思うな」(この理由はストーリーに関係あり)「えー。どうしてよ?」「たぶんもう次の作品ができてるだろうなって、そういう意味だよ」「それをいうなら、ジェームズ・パターソンは今朝おきてからもう一冊書き終わっているわよね」そう言って彼女はケラケラ笑いながら立ち去った。 私ならここにJoyce Carol Oatesも加えますが。 あらすじはこんな感じです(ネタばれです)。 *********************************ケンタッキー州のぱっとしない大学で英文学を教えているWesley Smithは、最近本に対する態度の差が原因で、バスケットボール部のコーチをしているEllen Silverman(私の友達と同姓同名!)と仲たがいする。それがひとつの原因になって、これまで「コンピューターで本を読む」ことに大反対だったWesleyはKindleを購入する。Wesleyが注文したKindleが届くと、それはピンクだった。Kindleは白しかなかった筈だが...といぶかしがるWesleyは、このKindleには他のKindleにはない機能があることを発見する。Kindleのメニューにはexperimentalという新しい機能を試す選択がある。そこでWesleyが見つけたのは、Amazon.comだけでなくURから本をダウンロードできるという機能だ。彼がヘミングウェイを検索してみると、間違っていることが明らかな情報があふれている。それだけでなく、ヘミングウェイが書いていないことが明らかな小説もある。好奇心でそのひとつをダウンロードしたWesleyは、文体がヘミングウェイそのものであることにショックを受ける。他の作家でもそうだった。一睡もせずにそれらの作品を読み漁っていたWesleyは自分の頭がおかしくなっていないことを確かめるためにひとりの学生と同僚にKindleを見せる。Wesleyと同じようにこのKindleの虜になった2人と一緒に、彼は他のexperimental機能も試してみる。URでニューヨークタイムズ紙の過去の記事をいくつかダウンロードしてみると、ヒラリー・クリントンやミット・ロムニーが大統領になっている。それより恐ろしいのは、ローカルニュースだった。町の地方新聞の記事は未来のものしかダウンロードできないし、しかも「パラドックス法が適用される」というのだ。Wesleyがそこで読んだのは、仲たがいしているがまだ愛しているEllenとバスケットボール部の部員たちが試合後のバスの事故で死亡するという記事だった。バスケットボール部にガールフレンドがいる学生とともに、Wesleyはこの事故を阻止しようとする。しかし、それは「パラドックス法」に違反することではないのか?
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Beautiful Liesの驚きの嘘があばかれる続編 Sliver of Truth
著者:Lisa Unger2007年2月初刊ジャンル:サスペンス 前作Beautiful Lies の真実をさらに裏切るどんでん返し http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0307338495 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0307338495 前作のエンディングで「めでたし、めでたし」と思っていた人は、この続編を読んで驚くに違いない。なんせ、リドリーがようやく突き止めた真実が実は嘘で固められていたと知らされるのだから。ジェイクとの仲が壊れつつあるときにFBIがやってきてマックス叔父がまだ生きていることをリドリーに伝える。マックスは彼女の父なのか、誰もが言うように恐ろしい悪人なのか、記憶に残る優しいマックスはただの幻なのか。リドリーの理性はマックスのことを忘れるべきだと理解しているが、捜し求めずにはいられない。再会したときにどうしたいのか自分でも決められないまま彼女はマックスを追い始める。FBIの捜査、誘拐、逃亡者生活、ジェイクの秘密、とドラマチックな要素が満載で、読んでいるこちらはほっとする暇もない。リドリーの反応と行動がドラマチックすぎるという読者の批判もわかるが、そこが娯楽作品の良いところでもある。感情のローラーコースターという点では、今回のSliver of Truthのほうがテンションが高く、リドリーの心の痛みを肌で感じるかもしれない。 これはまだ邦訳が出ていないようです。 ●ここが魅力!キャラクターの魅力、ドラマチックな展開、と読者を決して飽きさせないミステリーです。この本でもトレッドミルで2時間走れたので、私は大満足でした。 ●読みやすさ ★★★☆☆ YA程度の英語です。難しい単語はほとんどありませんし、たとえ分からない単語があってもストーリーにはついてゆけると思います。 ●アダルト度 ★★★☆☆ホットなセックスシーンもありますが★3つ半といったところでしょう。
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Beautiful Lies- ドラマチックなサスペンス
Beautiful Lies著者:Lisa Unger2006年4月初刊ジャンル:サスペンス 気がついたらトレッドミルで2時間以上走っていた、テンションが高いサスペンス http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0307388999 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0307388999&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=415176951X&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 小児科医の娘でフリーランス記者のリドリー・ジョーンズは、車にはねられそうになった子供を助けて一躍有名人になる。そのおかげで見知らぬ人にまで顔を知られるようになったある日、母と幼い娘の写真が入った「あなたは私の娘ではありませんか?」と書かれた封筒が届く。生誕の秘密を知るために両親を問い詰めるが求める答えを得られないリドリーは、アパートメントの上階に引っ越してきたアーティストのジェイクの助けを借りて自分で調査に乗り出す。だが、これまで信じてきた「美しい嘘」には醜い真実が隠されていた。信じてきた者、愛してきた者たちの本当の姿を知るのは、果たして賢明なことなのか。ジェイクの過去も彼女の過去にどうやら関係しているようだ。美しい嘘を暴くのは、安全で居心地の良い世界を捨てて精神と肉体の危機にさらされることでもある。リドリーは悩みながらも、真実を追究することをやめることができない。 邦訳版「美しい嘘」も出ています。 ●ここが魅力!スピーディーな展開、感情のローラーコースター、そしてどんでん返しも用意され、決して飽きることがありません。謎の存在ジェイクとのロマンスもエキサイティングです。いったん読み始めたら途中でやめるのがいやになるでしょう。トレッドミル用としてKindleで読むミステリー/サスペンスを探していて見つけたのですが、期待以上にはまり込み、気がついたら2時間以上トレッドミルで走っていました。この続編「Sliver of Truth」も同様にトレッドミルに最適で、同じようなテンションの作品を見つけるのには苦労しています。 ●読みやすさ ★★★☆☆ YA程度の英語です。難しい単語はほとんどありませんし、たとえ分からない単語があってもストーリーにはついてゆけると思います。 ●アダルト度 ★★★☆☆ホットなセックスシーンもありますが、それが中心ではないので★3つ半といったところでしょう。…
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Life’s a campaign
著者:Chris Matthews2007年10月初刊ノンフィクション/政治 カチンとくる部分が多いけれども、アメリカの政治のカラクリを覗き見するのには最適 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=1400065283&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 著者のクリス・マシューズは、若かりし頃ジミー・カーター大統領のスピーチライターを勤め、現在はMSNBCの「ハードボール」という政治番組の司会をしている自称「政治ジャンキー」のジャーナリストです。政治の世界が好きで好きでたまらない、というのは彼を見ているとよくわかります。共和党か民主党かにかかわらずゲストにいいかげんなプロパガンダをさせない鋭い質問をするところは気に入っているのですが、質問をしておきながら相手に答えるチャンスを与えずに自分で返事をする悪い癖があります。また、唖然とするような偏見に満ちた発言もします。それについては別のブログで書いたので省きますが、「Oh shut up, Chris!」とテレビに向かって言い返しつつも毎日見てしまうのは、夕食の支度と後片付けが彼の番組の時間帯に重なるからというだけではなく、政治ジャンキーを魅了するコツを心得ているからだと思うのです。「Life’s a campaign(人生はキャンペーンだ)」というタイトルをつけるだけあって、マシューズは体験から得た世渡りの知恵をすべて政治の世界の戦略に例えています。私がこの本を「好き」と言えない理由は、マシューズの見解があまりにも独断と偏見に満ちたものだからです。彼は政治家の言動をすべて戦略として分析するのですが、私はそんな単純なものではないと思うのです。(彼が嫌いなヒラリー・クリントンも含めて)政治家だって、自分が本当に信じていることだからこそ実行することがあるはずです。それに、人は勝つことや偉くなるためだけに生きているわけじゃあないと思うのです。この本をそのまま鵜呑みにしたら、とてつもなく空虚な人生を生きることになりそうです。 そういったわけでLife’s a campaignをハウツー本として読んで世渡り上手になることはお勧めできませんが、それを承知の上でしたら読む価値はあります。というのは、政治関係の本の中では飛びぬけて読みやすく、しかもアメリカの政治のカラクリを覗き見させてくれる本だからです。 ●読みやすさ ★★★☆☆ 語り言葉のようで非常に簡単な英語です。ただし、政治に関する専門用語は出てきますのでそれが同じ★数のヤングアダルト本とは異なるところです。でも政治に興味がある人でしたらとても簡単に感じるでしょう。 ●ここが魅力!ともかく読みやすいこと。雑誌で映画スターの噂話を読む感覚で政治の世界を読むことができます。

