盗作なのに堂々とベストセラーなYAファンタジー Throne of Glass

作者:Sarah J. Maas
ペーパーバック: 432ページ
出版社: Bloomsbury Publishing
ISBN-10: 140883233X
発売日: 2012/8/2
難易度:中級レベル
ジャンル:YAファンタジー
キーワード:Poison Study, assassin、盗作
カテゴリ:久々に「ゴミ箱行きの本」!

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アメリカの南北戦争はまだこんなところで続いている……と唖然とした女性小説 The Sound of Glass

著者:Karen White
ハードカバー: 432ページ
出版社: NAL
ISBN-10: 0451470893
発売日: 2015/5/12
適正年齢:PG15
難易度:中級レベル(ページ数は多いけれども、シンプルな文章)
ジャンル:女性小説(chick lit)/ミステリ/ラブロマンス
キーワード:家族の秘密、家庭内暴力、虐待、恋愛、家族愛、アメリカ南部の美徳、サウスカロライナ

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精神疾患と若い恋を描くいま話題の青春小説だが…… All the Bright Places

著者:Jennifer Niven
ハードカバー: 400ページ
出版社: Knopf Books for Young Readers
ISBN-10: 0385755880
発売日: 2015/1/6
適正年齢:PG15(性的シーン、精神疾患の重いテーマあり)
難易度:上級(2人の主人公が交互に一人称で語る。文章そのものは単純だが理解しにくい部分が多いと思う)
ジャンル:リアリスティックYA/青春小説
キーワード:双極性障害、自殺、自殺念慮/希死念慮、親子問題、家族関係、学校、恋愛、思春期の悩み

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タイトルに惹かれて買って後悔したアドバイス本 Good Manners For Nice People Who Sometimes Say F*ck

著者:Amy Alkon
ペーパーバック: 289ページ
出版社: Griffin
ISBN-10: 1250030714
発売日: 2014/6/3
適正年齡:PG15
難易度:中級〜上級(文法はシンプルだけれど、中級レベルではジョークや流行り言葉は理解できない)
ジャンル:人生相談/自己啓発書(マナー)/ユーモア
キーワード:アドバイスコラム、マナー
ゴミ箱行きの本(久々に)

ロサンゼルス在住でネットや新聞で人生相談をしているアドバイスコラムニストのAmy Alkonによる(ユーモアを含む)人生相談書。

Amy AlkonはThe Advice Goddessというサイトで人生相談に答えたり、ブログを書いている人気コラムニストである。私は彼女のコラムをこれまで読んだことがなかったのだが、タイトルとアマゾンでの好評価につられて読んでみることにした。

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前評判が良くても出来が悪い本があるという例『The Summer Prince』

著者:Alaya Down Johnson

ハードカバー: 289ページ

出版社: Arthur a Levine

ISBN-10: 0545417791

発売日: 2013/03

適正年齢:PG15(高校生以上、性とバイオレンスのコンテンツあり)

難易度:中級レベルだが、プロットと文章がイマイチなので何が起こっているかわかりにくい

ジャンル:YAファンタジー

キーワード:ディストピア、ラブストーリー(?)

 

未来のブラジルの都市Palmares Tresが舞台。

世界戦争で多くの都市が壊滅した後、生き残った男性の多くが死亡し、Palmares Tresは何世紀にもわたって女性が支配してきた。最高権利者はQueenで、名前だけで権力がないKingが5年ごとに選ばれて1年後に生贄にされる習わしである。

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よくある、ダメYAファンタジー/SF Eve

ハードカバー: 336ページ
出版社: HarperCollins
ISBN-10: 0062048503
ISBN-13: 978-0062048509
発売日: 2011/10/4
YA(ヤングアダルト)/SF(のふりをしている)ロマンス

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疫病の蔓延で、人口の9割以上が死んでしまった近未来ディストピアが舞台。

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中国式子育てが世界で一番だと信じるモーレツ教育ママの「自伝」Battle Hymn of the Tiger Mother

Amy Chua
ハードカバー: 256ページ
出版社: Penguin Press (2011/1/11)
ノンフィクション/回想録/教育・子育て
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このブログにそろそろ作るべきなのは「著者を儲けさせるのは嫌だが、紹介せざるを得ない本」というカテゴリーだろう。これまでの代表的な作品にサラ・ペイリンの”ノンフィクション”がある。

自分で書いてもいないのに「ニューヨークタイムズ紙ベストセラー作家」を自称するペイリンと同じカテゴリーに入れたことがバレたら、自称「タイガーマザー」の著者に頭から喰われてしまうかもしれないが、私の中では「Battle Hymn of the Tiger Mother」のAmy ChuaとSarah Palinの姿が重なるのである。

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現代の英国で「ユダヤ人であること」を問いかける2010年ブッカー賞受賞作 The Finkler Question

Howard Jacobson
ペーパーバック: 320ページ
Bloomsbury Pub Plc USA
 (2010/10/12)
文芸小説/現代小説/トピック:ユダヤ人、哲学
2010年ブッカー賞受賞作

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さえない元BBCラジオ番組プロデューサーのJulian Tresloveには、旧知の2人のユダヤ人の友がいる。ベストセラー作家で有名な哲学者の Sam Finklerとは学校時代からの親友だが、その友情は複雑なライバル意識に支えられている。もう1人は、JulianとSamの学校時代の教師Libor Sevcikである。

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ブッカー賞候補は今世紀の偉大なモダニズム作品、あるいは…? “C”

Tom McCarthy
ハードカバー: 320ページ
出版社:Knopf (2010/9/7)
文芸小説/2010年ブッカー賞候補

 

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Serge Carrefaxは、1898年に英国南部で生まれる。父は聴覚障害者の学校を経営するエキセントリックな発明家で、かつて父の学校の生徒だった母親は絹工場を経営している。Sergeと姉のSophieは、父や家庭教師、父の友人のWidsunなどの影響で、それぞれ、無線通信と自然科学(虫)に熱意を抱くようになる。

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みんなが良いとほめても面白いとは限らないー Paranoia

Joseph Finder
448ページ(マスマーケット・ペーパーバック)
St. Martin’s Paperbacks
2004年2月初版発売
企業スリラー/ミステリー

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主人公のAdam Cassidyは、Wyatt Telecom社に勤めるやる気がない平社員。ただしハッキングだけは得意で、会社の資金を流用してブルーカラーの社員のために豪華な引退パーティをやってのける。それがばれたAdamはCEO のNick Wyattに呼び出され、警察に通報されたくないなら、ライバル会社のTrion Systemsにスパイとして入り込み、新プロダクトについての秘密を盗んでくるよう命じられる。

●感想

私がこの本を選んだ理由は、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーになったことがあり、Amazon.comでは260人のレビューの平均が★4であり、Publishers Weeklyのレビューが(starred reviewではないが)「 Is it too early to declare Finder’s fifth novel (after High Crimes) the most entertaining thriller of 2004? Probably, but it will be a surprise if another suspense proves as much sheer fun as Finder’s robust tale of corporate espionage.」だったからです。
特に”sheer fun”の企業スパイものスリラーとなると、期待せずにはいられません。

ですから最初の数ページで私が感じたのは失望というよりも「これがあの良いレビューを得た作品なの?」という混乱と、「面白くないと感じる私のほうが間違っているのかも」という自分への疑いでした。
良い文章というのは、完璧に鋪装された道のように、道のことはすっかり忘れて美しい景色(ストーリー)を楽しませてくれてくれるものです。でもひどい文章は、穴だらけの道のように表現にいちいちひかかって景色を楽しむことができません。Paranoiaはcliche(使い古された陳腐な表現)が多い悪文の典型で、1行ごとに苛立つために先に進めないのです。例えば次のような表現です。

“What’s the difference between God and Nicholas Wyatt? God doesn’t think he’s Nicholas Wyatt.(面白くないおじさんのジョークは読むのも辛い)”
“Wyatt’s office was vast. An entire Bosnian village could live there. Two of the wall were glass, floor to ceiling, and the views of the city were unbelievable(小学生の作文でもこれでは良い点がもらえない).”
“ I was silent as a mannequin(マネキンのように無言って…..どんな感じの無言なわけ?)”
“a nasty, sadistic little smile on his knife-blade face.(あまりにも使い古された表現には怖くなるより笑ってしまうのですが…。Stephen KingのOn Writingの悪文の例に加えるべき表現!)”
“A regular marlon fucking Brando(この時代の会話にマーロン・ブランドなんてclicheの中でも時代遅れ)”

「これだけほめている人もいるのだ。読んでいるうちに、きっと”the most entertaining”とか感じる筈だ」と何度か再挑戦したのですが、ついに「ゴミ箱行き」カテゴリーに入れることにしました。
決断の理由は、文章力に加えて主人公の性格がチープで、薄っぺらだからです。深い考察力がない主人公の語りにつき合うのははっきり言って疲れます。

ただし、日本のアマゾンに評価を載せている方々は気に入っているようですので、私の悪評を頭から信じないでくださいね。あくまでこれは私の個人的な感想です。

●読みやすさ ★★★★☆

基本的にはすごく簡単な英語です。fucking といった形容詞(?)が続出しますし、陳腐なお決まり文句のスラングもありますが、わからなければ無視していただいてけっこう。いずれも特に重要ではないので。
文章力を気にしない方にとっては読みやすいスリラー/ミステリーではないかと思います。

●アダルト度 

途中で読むのをやめましたから不明です。