Category: 児童書(9-12才)

19世紀末のテキサスで白馬の騎士よりダーウィンを愛した少女の成長記 − The Evolution of Calpurnia Tate

Jacquieline Kelly352ページ(ハードカバー)Henry Holt and Co2009年5月12日発売小学校高学年から高校生/家族ドラマ・成長物語/19世紀末から20世紀初めのテキサス http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0805088415 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0805088415 Battle of Kids Books残念賞!シリーズ(2回戦で敗退) 2010年ニューベリー賞オナー受賞作品 20世紀を迎えようとしているテキサス州の裕福なTate家の娘Calpurniaは、6人兄弟に挟まれたたったひとりの女の子。女性が女性らしくあることを期待された時代だが、もともと自然の観察が好きな11歳のCalpurniaは、ダーウィンを崇拝する素人自然科学者の祖父のお気に入りになる。地元で尊敬され、家族からも畏怖されている祖父に守られて好きな採集をしてきたCalpurniaだが、裕福な白人層で当然とされる社交界デビューの年齢が近づくにつれ、母から刺繍、編み物、料理、といった「良い妻」になるための修業を強いられる。だが、Calpurniaがなりたいものは科学者なのだ。 Calpurniaの一人称の語りが躍動的で、大家族とのやりとりにも愛情が感じられる。この時代の人々の生活、考え方、が鮮明に描かれている。各章は短く、それぞれにクライマックスがある。 ●ここが魅力的!…

アスペルガーの小学生が主人公で大人も楽しめるミステリー The London Eye Mystery

Siobhan Dowd336ページ(ペーパーバック)Yearling; Reprint2008年2月初版児童書(9−12才)/ミステリー/自閉症・アスペルガー http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0385751842  http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0385751842 (kindle版あり) 小学生のTedは、ある症候群(病名が出てこないが、彼の言動から高機能自閉症のアスペルガー症候群であることが想像できる)にかかっているために家族や同級生の感情が読めず、状況に合わない行動をとってしまいがちである。頭脳派のTedとは逆に姉のKatは熟慮せずに行動する感情の起伏が激しいタイプで、喧嘩は絶えない。ロンドンで暮らしているTedたちのところに、母親の妹Aunt Gloriaとその息子のSalimがやってきた。Salimの父親と離婚しているAunt Gloriaは息子と共にニューヨーク市に引っ越しすることに決め、その途中で姉を訪問することにしたのだ。 TedとKatは、母、叔母、従兄と一緒にロンドン名物の巨大な観覧車London Eye(右の写真)に乗ることになった。長蛇の列にうんざりした母親たちは、子供たちにチケットを買わせ、自分たちはコーヒーを飲んで待つことにする。Tedたちが列に並んでいるとき、見知らぬ男性が「チケットを買ったけれど閉所恐怖症だから乗るのをやめた。無駄にしたくないから」とただのチケットを1枚渡してくれた。チケットを買う列が長過ぎるので、TedとKatは自分たちが乗るのを諦め、客のSalimにそのチケットを譲ることにする。Salimは2人に手を振ってカプセル(下の写真)に乗り込むが、カプセルが到着すると、そこにはSalimの姿はなかった。 行方不明になったSalimは何日もみつからず、警察やテレビ局を巻き込んだ大騒ぎになる。他人とは脳の働きが異なるTedは論理的な仮定を立てるが、誰も聞く耳を持たず邪魔者扱いにされる。Tedの意見に耳を傾けたのは、不思議なことに普段彼を無視するKatだけだった。大人たちが感情的になって騒いでいる間に、TedとKatは自分たちでSalimを探そうと試みる。 アスペルガー症候群(らしき)Tedの一人称で描かれたこのミステリーは、この症候群の子供の思考回路をよく描いており、プロットも児童書とは思えないほどしっかりしている。学校での人種差別、両親が離婚した子供の立場など、考えさせられるテーマが多く含まれているが、深刻にならずにユーモアたっぷりに描かれている。 ●ここが魅力 洋書ファンクラブ…

家族の良さを感じさせてくれる小学校高学年から大人向けの児童書 The Wanderer

Sharon Creech320ページ(ペーパーバック)HarperCollins; Reprint2002/3/26小学校高学年から中学生向け/航海/日記形式の小説/家族ドラマ http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0064410323 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0064410323 13才の少女Sophie(ソフィ)は、母親方の叔父Dock, Mo, Stew、従兄のCody、Brianと一緒にアメリカ北部から祖父の住む英国へヨットで航海することになる。この物語は、Sophieと従兄のCodyの航海日誌で綴られる。 冒頭で両親と自分の性格の共通点を語るSophieの日誌を読んだ読者は、Codyの日誌になってSophieが3年前にひきとられたばかりの孤児だと知って驚くだろう。Sophieの日誌に登場する家族たちは彼女の血縁のように描かれているからだ。それだけでなく、航海の途中でSophieは家族にBompieの幼い頃の逸話を次々と語って聞かせる。叔父や従兄はそんなSophieの行動をどう解釈してよいのか戸惑う。「孤児」という言葉を出して嫌みを言ったり、直接質問をするBrianに対し、CodyはSophieの心情を気遣いながら観察する。 Sophieの過去とBompieの逸話の謎が中心にあるThe Wandererの重要なテーマは家族の絆である。Dockという名の叔父は優しいが妻子のいない独り者である。Codyの父Moは息子や妻に暴力を振るう怠け者で、StewとBrianの父子は他人にあれこれ指図をして神経を逆撫でする。狭いヨットに閉じ込められてときおり険悪な雰囲気になる家族だが、大嵐を体験して絆を強める。 ニューベリー賞オナー入賞作 ●ここが魅力! Sophieが会ったこともないBompieの逸話を語るのは、夢見がちな彼女の創作なのか、それとも他に理由があるのか、この謎をSophieの日誌とCodyの日誌で追うのが面白いところです。また、航海の様子なども興味深く、まだ洋書を読むのに慣れていない大人におすすめの作品です。 ●読みやすさ ★★★★☆…

遺伝子操作派と機械派の国が闘うパラレルワールドでの第一次世界大戦 ー Leviathan

Scott Westerfeld 448ページ(ハードカバー) Simon Pulse 発売日:2009/10/6 YA(ヤングアダルト)/SF/冒険アクション http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=1416971734 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=1416971734 パラレルワールドでの第一次世界大戦が舞台。1914年6月28日、オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承候補フランツ・フェルディナンド大公(Archduke Franz Ferdinand )とその妻が暗殺され、それがきっかけになって第一次世界大戦が始まる。欧州の国々はダーウィンの発見から遺伝子操作で生物武器を生み出した英国を中心とする「Darwinist」と歩くロボットタンカーのような機械技術にたけたドイツを中心とする 「Clanker 」の二大勢力に分かれていた。戦争に突入したいドイツは平和主義者のフェルディナンド大公を暗殺し、彼の一人息子で14歳のAleksandarの暗殺も狙う。Alekは、父親の忠実な部下たちの援助でStormwalkerという2本足で歩く戦闘車で脱出し、逃亡の身となる。いっぽうの英国では、遺伝子操作で生み出した新生物が武器として使用されていた。空を飛ぶことができる巨大な生物を使った英国空軍に志願した14歳のDylan…

墓場を舞台にした少年の成長と自分探しのファンタジーーThe Graveyard Book

Neil Gaiman320ページHarperCollins 2008年9月30日発売児童書(9−12歳対象)/SF/ファンタジー 2009年Newbery Medal(ニューベリー賞)、Hugo Award(ヒューゴ賞)受賞作。2009年 World Fantasy Award (世界幻想文学大賞)候補作(発表は未だ) http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0060530928 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0060530928 墓場の近くにある家で夜中に一家がJackという男に惨殺される。だが、よちよち歩きの赤ん坊だけが墓場に迷い込んで難を逃れる。その墓場に住んでいる死者(The DeadであってGhostではない)のミセスOwenは赤ん坊に惚れ込んで自分が育てると言い張る。墓場の住人の多くは最初のうち死者が生きている赤ん坊を育てることに反対するが、死者でも生者でもない謎の存在のSilasが後見人になるということで合意し、その男の子をNobody Owenと名付けて育てる。 墓場の住人たちはBod(Nobodyのニックネーム)に…

漫画で英語を学びたい方におすすめのサイト

先日洋書ニュースでもお知らせしましたが、MIT(マサチューセッツ工科大学)卒でマイクロソフトでAIの研究に携ってきたBrian Leung が、子供に安心して読ませることのできるKidsフレンドリーな漫画のサイトをスタートしました。 その名もKidjutsu. オンラインで無料で読めるだけでなく、利用者が自分のブログやサイトにembedできるという太っ腹ぶりです。 漫画で日本語を勉強する本を娘が読んでいたことがありますが、漫画で英語を勉強するという方法もあるのではないかと思います。 素人っぽい絵が多いのですが、ほとんどはマニアの素人ですから仕方ありません。 私が気に入ったのはこれです。古都アレキサンドリアのお話。簡単に歴史のお勉強ができます。 http://www.kidjutsu.com/sites/default/files/ComicApp.swf?version=20090420 Comic powered by Kidjutsu

影響力のある女性を紹介するコミックシリーズ登場

アメリカ合衆国で影響力を持つ女性を紹介するコミックシリーズFemale Forceが出版されています。一応「伝記」ということになっていますが、もちろん子供向けの「お菓子」バージョンです。紹介されるのは(4月29日に発売された)ミシェル・オバマ大統領夫人、本日発売のキャロライン・ケネディ、ニュース番組のアンカーバーバラ・ウォルターズ、ヒラリー・クリントン、サラ・ペイリン、オプラ・ウィンフリーなどです。サラ・ペイリンを含めたのは、キリスト教保守派の購買力パワーを無視することはできないからでしょう。 それにしてもアメリカのコミックは絵が怖いですよね http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=1427638853&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=1427638853&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 このようなものが企画されるのは、オバマ大統領のおかげでこれまで政治に無関心だった層にも影響が表れているからです。これまで親が無教養で政治に無関心な都市部のマイノリティーの子供たちも同じように無教養で無関心に育つ傾向があったのですが、オバマ大統領が彼らにモチベーションを与えています。出版社は告白しませんが、Female Forceのターゲットは、中流階級の子供たちではなく、本の形では政治を読まない都市部のマイノリティと中西部のワーキングクラスの白人の子なのだと思います。

親が子供に安心して読ませることができるオンライン漫画サイトKidjutsu

日本から海外に輸出されたアートの中で最も有名なひとつが「漫画」と「アニメ」。 けれども、子供にはちょっと過激すぎる漫画が多いのが親たちの不安材料でした。 それを解決するため、MIT卒でマイクロソフトでAIの仕事に携ってきたBrian Leung が、子供に安心して読ませることのできるKidsフレンドリーなサイトをスタートしました。 その名もKidjutsu. 無料で読めるだけでなく、利用者が自分のブログやサイトにembedできるという太っ腹ぶりです。日本に住みながら漫画で英語を勉強したい方にもおすすめです。 追記:絵のクオリティは日本の素人以下なので、ご容赦くださいね。これもアメリカらしさだと思って